子どもの読書意欲を高める活動を表彰する本年度の「子どもの読書活動優秀実践図書館」(文部科学省主催)に浜松市立天竜図書館がこのほど、県内で唯一選ばれた。最寄りの図書館まで距離が離れた中山間地域の小中学校や幼稚園などを書籍を積んだ車で回る移動図書館事業が評価された。2010年9月に始まった移動図書館は、これまで天竜区内45施設を560回以上訪問した。図書館を地域住民の身近な存在にする活動が実を結んでいる。 9日の昼休み、同区春野町気田の市立春野中玄関前に移動図書館「ぶっくる」が到着すると、待ちわびた大勢の生徒が車に駆け寄った。中学生向け小説、有名スポーツ選手の著書などを夢中で手に取り、好みの本を選んだ。 最寄りの春野図書館まで車で約30分かかるという3年生の渡辺麻友さん(14)=春野町五和=は、「読みたい本を運んでくれるので毎回楽しみ」と話し、笑顔で本のページをめくった。 市によると、天