管理者の役割は、言うまでもなく「自分が任された部下を活用し『人と仕事の管理』を行い、目標を達成すること」である。 一般的には管理職者への昇進は、人事異動を通じ実務担当リーダー層に新たに管理業務を任せることが多いだろう。しかし長年の実務担当者の延長だけではどうしても通用しないのが現実で、教育を施す側、受ける側ともに戸惑いも多いと聞く。 ●管理者の能力不足が及ぼす悪影響 いざ職場を振り返ってみると、自身が率先して実務を行うことで、本来の職務である「人と仕事の管理」を疎かにしていたり、実務の細々とした部分にまで口を挟み、部下の判断力を阻害したりして現場を混乱させる管理職者がいかに多いことだろう。また、部下が目標が達成できないことを「ヤル気がない」「プロ意識がない」などと精神力のせいにしていることはないだろうか。本来、部下の行動力をサポートすること、行動力を持続させる立場である管理職者の能力不足が