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ブックマーク / honz.jp (8)

  • 『メメントモリ・ジャーニー』アラサー女子、棺桶を買いにアフリカへ行く - HONZ

    「自分の棺桶がほしい!」 これが健康なアラサー女子の切なる願い……? だがどうやら気なのだな、これが。だって、著者は理想の棺桶を求めて、アフリカはガーナへと旅立ってしまうのだから。 タイトルにある「メメントモリ」は、ラテン語で「死を想え」の意味。そして言わずもがな、「ジャーニー」は旅、つまり書は一言で言えば「死と旅のエッセイ」である。 旅先で、すごく完璧な瞬間に出会うことがある。(中略)そんなときはデジカメで写真を撮るだけじゃなく、その風景を陽射しや風やにおいといっしょにまるごと象牙や水晶の美しいマウントにリバーサルフィルムとして収めて、つらいときには取り出して氷のように口に含み、その冷たさやなめらかさを心の慰めにできないものか、と願う。人生が終わるまでに、あといくつこんな瞬間を集めていけるか考える。 端正な文章で記される旅の行き先は、西表島、恐山、五島列島、遠野……そして、ガーナ。著

    『メメントモリ・ジャーニー』アラサー女子、棺桶を買いにアフリカへ行く - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2016/10/08
    うわ、単行本が発売になっていたのに気づかなかった、これは買わねば
  • 『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』文庫解説 by 清水 義範 - HONZ

    私は、大塚ひかりさんには恩を受けている。大塚さんの仕事の中に、ひとりで全訳をした『源氏物語』(ちくま文庫)があるのだが、そののおかげで私は初めて『源氏物語』の全巻を読み通すことができたのだ。 それより前には、いろんな作家の現代語訳で挑戦したのに、ついにすべてを読み通すことができなかった。谷崎潤一郎訳では、全10巻のうち第1巻(「若紫」まで)しか読めなかったし、その後、円地文子訳でも、瀬戸内寂聴訳でも読もうとしたのだが、半分くらいまでで挫折してしまっていたのだ。『源氏物語』を通読するのは私には無理なのかと思ったくらいだ。 ところが、年を取って図々しくなっている私は、よくわかっているような顔をして『源氏物語』について、解説するようにしゃべったりしていた。あの物語の中のヒロインたち何人かを題材にして大いにパロディ化してみた『読み違え源氏物語』(文藝春秋)という短編集まで出しているのである。ある

    『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』文庫解説 by 清水 義範 - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2016/09/03
    さすがは清水サン書評も上手いなあ
  • 抱腹絶倒!ただの変人か、南方熊楠の再来か?『裏山の奇人』 - HONZ

    生き物に魅せられた怪しい男が、近所の裏山から地球の裏側までを徘徊する 変質者に対する注意喚起の看板ではない。れっきとした大学出版会が出したの帯に記載された宣伝文である。 しかもタイトルが『裏山の奇人』。「怪しい男」であり「奇人」でもあるその人こそ、書の著者・小松貴氏。アリと共生する生物・好蟻性生物の研究者で、『アリの巣の生きもの図鑑』の著者の一人でもある。(土屋敦の絶賛レビューはこちら。) 書は、卓越した自然観察眼の持ち主である著者が、さまざまな生きものたちと対等な目線でつきあう、いうなれば「現代の南方熊楠活動記」、もしくは「日版ソロモンの指輪」。描かれる生きものたちとの関わりは、抱腹絶倒の短編エッセイ集のようでもある。 2歳にしてアリヅカコオロギを同定し、小学生にしてスズメバチが飛んできて餌をねだるようになるまで手なづける。大学の裏山では夜の森で生きものたちを待ち伏せし、目の前で

    抱腹絶倒!ただの変人か、南方熊楠の再来か?『裏山の奇人』 - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2014/08/21
    南方熊楠の再来かどうかはともかく『ただの』変人じゃないのは確か。昆虫大学で配られていた好蟻性昆虫美少女絵葉書はあちこちに出してしまったので(地下猫さんちには年賀状で出した)また欲しいなあ
  • 多様な世界、多様な真実 『私たちが子供だったころ、世界は戦争だった』 サラ・ウォリス&スヴェトラーナ・パーマー - HONZ

    採点:★★★★★ 誰にでもおススメ。どんな人でも何かを感じるはず。 日は「太平洋戦争」「大東亜戦争」を戦っていたそのとき、大西洋でも、ライン川でも戦争だった。日にいては第二次大戦中のヨーロッパの状況につい詳しくしる機会はあまりないが、書にはそのときの現状が生々しく再現されている。パンのことが頭から離れなくなるほどの極限状態に追い込まれたユダヤ人の少年、未だ見ぬ英国軍人に憧れながらもイタリア兵に恋する少女達が、どのように戦争を生きたのかについて知ることができる。 ■あらすじ 第二次世界大戦中に書かれた各国の少年少女達の日記を蒐集し、時系列にまとめることで、当時のの世界を生々しく描き出している。。原著の著者はBBCで歴史ドキュメンタリーを制作している2人。書は英語で出版された書を日語へ翻訳したものではない。出版社が著者と交渉し、各国の言語(英語、日語、フランス語、ヘブライ語・・・

    多様な世界、多様な真実 『私たちが子供だったころ、世界は戦争だった』 サラ・ウォリス&スヴェトラーナ・パーマー - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2013/10/06
    加藤九段は昔(名人になる前)デパートの将棋祭りで生の対戦姿を見、著書にサインして頂いたが見るからに強烈な個性は印象的.先日亡くなった秋山駿氏がこの本を激賞してたらしいがここは(故)罪山罰太郎に書評を
  • 好蟻性生物に萌える! 『アリの巣の生きもの図鑑』 - HONZ

    書は、アリの巣に住み、アリと共生する昆虫(好蟻性昆虫)やその他の節足動物(クモやダニなど)に関する図鑑である。なんというか、読者対象狭すぎなだが、好蟻性昆虫マニアやヘンな虫好きにとっては、よくぞ出してくれた! と狂喜乱舞するような、奇跡的な一冊なのだ。 著者は、HONZでも話題になった『ツノゼミ ありえない虫』や、好蟻性昆虫の魅力とその研究の苦労を活き活きと、楽しげな筆致で語った『アリの巣をめぐる冒険』の丸山宗利氏に、アリ好きなら知らぬものはいない、アリ専門店Antroom経営の島田拓氏(ここで売っている蟻マシーン3号が欲しくてたまらない)、岐阜県の蟻ならこの人!の、木野村恭介氏、不幸にして虫、特に始末におえない蝶の世界に足を突っ込んでしまった岩手大学の博士課程在籍の若きホープ、工藤誠也氏、そして、すでに好蟻性昆虫の写真集も出している小松貴氏。まさにオールスターである(たぶん)。 言う

    好蟻性生物に萌える! 『アリの巣の生きもの図鑑』 - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2013/03/13
    『まさにオールスターである(たぶん)』こんなニッチな世界にスターはゴロゴロいないと思う/俺の学生時代にアリを研究していた先生はいたなhttp://kaken.nii.ac.jp/d/r/30021322
  • 『移民の宴』 外国系日本人たちの知られざる食生活 - HONZ

    高野秀行の魅力は高い親和力だと思っている。ノンフィクション作家は好奇心が強いのは当たり前。しかし相手のことを無視して、自分の取材のためだけに突き進み、相手に嫌われるまでになるのは、作品としてすごいと思っても、ちょっと嫌だ。 大学時代に怪獣さがしに行ったデビュー作『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)からその態度は全く変わっていない。好奇心はいっぱいで、何か異質なもの、奇異なもの、知りたいものに果敢にアプローチしながら、最初はどこか奥ゆかしい。相手や同行する仲間に気を遣い、ちょっとしたことでも“エライ”“すごい”“感動した”と子供よりも素直なのだ。そしていつの間にか輪の中に入ってしまい、取材なんかはそっちのけで、自分から楽しんでしまう。それが彼の文章からにじみ出ているのだ。 新刊『移民の宴』でもその様子は変わらない。書では「隣に住んでいる外国人はいったい何をべているのか?」という素朴な疑問

    『移民の宴』 外国系日本人たちの知られざる食生活 - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2012/12/25
    旨そうだなー/とりあえず本は買おう
  • 『出ない順 試験に出ない英単語』新刊超速レビュー - HONZ

    世の中には真の意味で、役に立たないというものがある。あらゆるは役に立たない、という議論もあるが、そんな深遠なことじゃなく、見た瞬間に役に立たないとわかる、ばかばかしさやくだらなさを乗り越え、「役立たずな方向」に、全力で、一生懸命、真剣に突き進むたちのことだ。最近なら『醤油鯛』もすばらしいが、ここにまた一冊、そんな愛すべきが誕生した。 試験に出ないのである。しかも「出ない順」である。 ちなみに最初の単語、すなわちもっとも出ない単語はsalmon carpaccioである。carpaccioって英語か、というツッコミは脇に置き、例文は下記だ。 Bob laughed so hard that the salmon carpaccio came out of his nose. ボブは笑い過ぎてサーモンカルパッチョが鼻から出ました。 皆さん、大事ですから暗記して下さい。 対象は大学受験

    『出ない順 試験に出ない英単語』新刊超速レビュー - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2012/10/29
    昔、『じょうずなワニのつかまえかた』というベストセラーがあったなあ
  • 『進化論の何が問題か』 新刊超速レビュー - HONZ

    書の主役は、『利己的な遺伝子』のリチャード・ドーキンスと『ワンダフル・ライフ』のスティーブン・J・グールド。言わずと知れたサイエンス界における大ベストセラー作家であり、研究者でもある2人は互いの著作を巡って激しく議論を闘わせていた。そのものズバリのタイトル、『ドーキンスVSグールド』というも出版されている程に白熱した論争である。書はこの2人の生い立ちからその理論、更には論争のポイントを振り返りながら、“進化論の進化”を辿る一冊となっている。 英国上位中流階級家庭に生まれたドーキンスとニューヨークのユダヤ系アメリカ人家庭に生まれたグールド。15歳までは非常に信心深く、寄宿舎学校では礼拝堂に忍び込んでまで祈りを捧げていたにも関わらず、『神は妄想である』というを出すまでに至ったドーキンスと科学と宗教の(教導権が異なるゆえの)共存を訴えたグールド。生物そのものよりもその裏側にある普遍的な原

    『進化論の何が問題か』 新刊超速レビュー - HONZ
    norton3rd
    norton3rd 2012/06/06
    『何が危険かというと、HONZ読者の皆様はよくお分かりかもしれないが、ついついそれらの本をAmazonでポチりそうになるのだ』そ・・そりは危険だ
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