エリートと教養 1 <Noblesse oblige>高貴なる者の義務 2019.03.07 Updated by Yoichiro Murakami on March 7, 2019, 14:44 pm JST エリートも教養も、日本社会では揶揄や蔑視のニュアンス抜きで語ることのできない概念と言えます。一人称の文章、つまり「私は、」に導かれる肯定的文章の用言に、「エリート」が入ったり、「教養人」が入ったりすれば、これは、噴飯ものだろうし、二・三人称で同じ形容を試みたとしても、何がなし、棘が含まれているようで、使うのに躊躇いがあり、言った後では、慌てて、貶める意味ではないことの弁解を付け加えたりする習慣ができてしまっているように感じます。 そもそも、この課題を与えられた書き始めに、このような姑息な弁解めいたことを書かねばならぬ、と感じること自体が、すでに、問題を素直に捉えられない後ろめたさ