塗装過程で本来の「新幹線ブルー」とはほど遠い、薄い色になってしまった「新幹線公園」(大阪府摂津市)の0系新幹線の先頭車両が本来の色に塗り直された。変な色になったのは、高額な塗装費用を安くあげようと、専門業者に依頼せず、一般の業者で簡易塗装にしたため。塗り直しにかかった額は約1600万円。それでも、担当者は「大きな出費だが、0系は鉄道史に名を刻む名車両。これで、ようやく胸を張って見てもらえる」と話している。 0系新幹線は、昭和39年の東海道新幹線開業とともに運行した新幹線初の車両で「団子鼻」の愛称で親しまれた。資料的価値が高く引退した車両は、各地に引き取られるなどして展示されている。 摂津市も59年に廃車となった0系の先頭車両を当時の国鉄から無償で借り受け、東海道新幹線鳥飼車両基地に隣接する新幹線公園内で一般公開してきた。