2013年3月21日 辻 寛之・田岡健一郎・島本 功 (奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 植物分子遺伝学研究室) email:辻 寛之 領域融合レビュー, 2, e004 (2013) DOI: 10.7875/leading.author.2.e004 Hiroyuki Tsuji, Ken-ichiro Taoka & Ko Shimamoto: Structure and function of flowering hormone “florigen”. 要 約 フロリゲンは植物の花芽分化を決定づける因子であり,その正体を明らかにすることは長いあいだ植物科学における重要な問題のひとつであった.近年の分子遺伝学的な解析の進展により,フロリゲンの正体はFT/Hd3aとよばれる球状タンパク質であることが明らかになり,さらに最近になり,フロリゲン受容体の同定や,機能の本体であ