はずれなし! どれも一気読み間違いなし、正真正銘の傑作と自信を持ってお薦めするラインナップである。これを今からまっさらで読める人が、本当に心の底から羨ましい、妬ましい。 ミステリの中でも、私が特に好きなのは本格ミステリと呼ばれる謎解き中心のもの。ただ、一言で謎といってもいろいろある。 おんだりく 宮城県出身。『夜のピクニック』で本屋大賞、 『蜜蜂と遠雷』で直木賞。最新刊は『終りなき夜に生れつく』。ほか人気作多数。©鈴木七絵/文藝春秋 『ミステリ・オペラ』は「オペラ三部作」の第一作で、この大長編で扱われているのは日本の昭和史そのもの。まるごと歴史の謎を解くという壮大な試みである。大小さまざまな謎がこれでもかと詰め込まれており、さながら謎のデパートだ(古い言い回しですが)。 打って変わって『新世界より』は、異様な世界での異様な物語が息詰まる迫力で描かれるのだが、本質的な謎は「いったいなぜ、この
![恩田陸が選ぶ「2000年代国内&海外ミステリー至高の10冊」 | 文春オンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/39c88f366b14d45f1ff77b94ab92bb1a49418a22/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fbunshun.jp%2Fmwimgs%2F7%2F5%2F-%2Fimg_7562bfaf770b03dbfb1145fc5c2a375c83202.jpg)