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2017年6月9日のブックマーク (3件)

  • 恩田陸が選ぶ「2000年代国内&海外ミステリー至高の10冊」 | 文春オンライン

    はずれなし! どれも一気読み間違いなし、正真正銘の傑作と自信を持ってお薦めするラインナップである。これを今からまっさらで読める人が、当に心の底から羨ましい、妬ましい。 ミステリの中でも、私が特に好きなのは格ミステリと呼ばれる謎解き中心のもの。ただ、一言で謎といってもいろいろある。 おんだりく 宮城県出身。『夜のピクニック』で屋大賞、 『蜜蜂と遠雷』で直木賞。最新刊は『終りなき夜に生れつく』。ほか人気作多数。©鈴木七絵/文藝春秋 『ミステリ・オペラ』は「オペラ三部作」の第一作で、この大長編で扱われているのは日の昭和史そのもの。まるごと歴史の謎を解くという壮大な試みである。大小さまざまな謎がこれでもかと詰め込まれており、さながら謎のデパートだ(古い言い回しですが)。 打って変わって『新世界より』は、異様な世界での異様な物語が息詰まる迫力で描かれるのだが、質的な謎は「いったいなぜ、この

    恩田陸が選ぶ「2000年代国内&海外ミステリー至高の10冊」 | 文春オンライン
  • あり得ざる秘史を幻視させる伝奇的想像力 | 文春オンライン

    才能豊かな歌人、そして若くして暗殺された悲劇の将軍として名を残す源実朝。だが鎌倉幕府の公式記録『吾鏡』に記された彼の日常が、夢のお告げや怪奇現象などが頻発するオカルティックなものであったことはどのくらい知られているだろう。時代伝奇作家・宇月原晴明の代表作『安徳天皇漂海記』の第一部は、この実朝の身に降りかかる怪異を側近の視点から描いている。 二十六年前、八歳の安徳天皇は平家一門とともに西海に沈んだ。その安徳が、琥珀の玉に包まれて生前そのままの姿で実朝の前に現れた。幼帝に魅入られたかのような実朝の後半生が、史実と虚構をない交ぜにした壮大な構想のもとに、哀しく、格調高く綴られてゆく。 第二部は実朝の死から約六十年後が舞台。大陸に覇を唱える大元帝国の勢いの前に亡国を余儀なくされた南宋には、奇しくも安徳と似た境遇の幼帝がいた。そこに、琥珀に包まれて海を渡ってきた安徳が現れ、二人の少年の魂は通じ合う

    あり得ざる秘史を幻視させる伝奇的想像力 | 文春オンライン
    nununi
    nununi 2017/06/09
    『安徳天皇漂海記』 のレビュー
  • 日本という異界を知る――米澤穂信が選ぶ10冊 | 文春オンライン

    土地に染みついたまじないを見出すことは、こんにち容易ではない。複製したような街並みからは、積み重なった人々の息吹が聞こえてこない。それでも稀には、曲がり角や坂道や、古い三角点や剥落した石碑に、物語の予感を感じることがないでもない。優れた小説家は卓越した目でそれらの予感を見出し、それぞれの手の内のなにかを加えて、見慣れた土地をあらぬ姿へと変容させることがある。そうした、ここであってここでない場所の話が、私は好きだ。 よねざわほのぶ 岐阜県生まれ。2014年『満願』で山周五郎賞を受賞。近著に『いまさら翼といわれても』。©杉山拓也/文藝春秋 『神州纐纈(こうけつ)城』は日にあやしの術をかける。広大な富士の裾野のどこかに建つ纐纈城では月に一度、捕らえた人々の血を絞り、目にも鮮やかな赤い染め物が生み出される。因縁は巡り、やがて緑深い富士の樹海から、災厄が甲府へとやって来る。妖美の世界に総身でのめ

    日本という異界を知る――米澤穂信が選ぶ10冊 | 文春オンライン
    nununi
    nununi 2017/06/09
    「異界」としての日本セレクション。『安徳天皇漂海記』と『高丘親王航海記』大好きだ。