突然だが、成田亨という人物をご存知だろうか。 「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などで個性的なヒーローや怪獣、メカなどを多数デザインしたことでよく知られている人物だ。本来は彫刻家・画家でもあり、そのデザインには20世紀美術のエッセンスが見てとれる。現在のヒーローや怪獣のデザインに与えた影響は非常に大きく、現代美術家や映画監督などのアーティストにもファンが多い。 この成田亨(1929年生まれ、2002年没)の初期から晩年までの創作を網羅した企画展 「成田亨 美術/特撮/怪獣-ウルトラマン創造の原点」が、8月31日まで富山県立近代美術館で開かれている。その後も巡回展として福岡市美術館(2015年1月6日~2月11日)、青森県立美術館(2015年予定)で開催される予定だ。 未公開だったスケッチや怪獣デザインが見られるなど、見どころだらけの展覧会となっている。その図録である「成田亨作