日本維新の会が次期衆院選で公明党現職がいる関西6小選挙区にも候補者を擁立すると発表したことに、公明党が動揺している。4月の統一地方選の勝利で勢いに乗る維新との正面対決は分が悪いとみているためだ。公明内でかねて取り沙汰されてきた、自民党との選挙協力を解消した東京で維新候補を応援する代わりに関西での擁立を見合わせてもらおうという「秘策」も維新の擁立発表で採用しにくくなり、焦りを強めている。 「こうなった以上、維新とはもう交渉にはならないだろう。正式発表後に取り下げたら、維新の方がもたない」。公明幹部は26日、深刻な表情で語った。 維新は25日、「自民党、公明党に正面から立ち向かっていく」(吉村洋文共同代表)として、公明現職がいる大阪3、5、6、16区と兵庫2、8区の計6選挙区に維新候補の擁立を発表。公明にとって現有9小選挙区のうち6選挙区が集中する関西は「常勝関西」の異名を持つ最重要拠点で、敗