CGアニメーション:カメの甲羅はどこから来たか? Turtle Carapace (Animation) (2012年制作) 亀の甲羅は進化上、非常に短い期間に劇的な構造の変化によって生じたと考えられます。発生プログラムに変化が生じ、その結果、肋骨が肩甲骨の外側に移動し、肋骨同士の隙間を埋めるように骨が融合したのです。2009年、形態進化研究グループ(倉谷滋グループディレクター)は、この過程を明らかにすると共に(Science 2009年7月発表 )、甲羅の進化を描いた3つのアニメーションと2つのCT画像を公開しました。 これらのデータはクリエイティブコモンズのライセンス(表示・非営利・改変禁止)が 認める条件下でご利用いただけます。 利用条件:著作者のクレジットを下記の通り表示し、かつ非営利目的であれば利用できます。 データの改変はできません。クレジット表示:RIKEN 理化学研究所 形
ポイント 複数の異なる発生段階のヌタウナギ胚を用いて遺伝子レベルで初解析 ヌタウナギ類の背骨を作り出す発生学的仕組みは基本的にヒトと同じ 背骨の進化過程に関して、動物学の教科書を覆す新しい仮説を提唱 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、「背骨を持たない脊椎動物」として動物学の教科書の中で紹介されてきたヌタウナギ類から背骨の痕跡を発見し、これまで語られてきた「背骨の進化過程」を覆す新しい仮説を導き出しました。これは理研発生・再生科学総合研究センター(竹市雅俊センター長)形態進化研究グループの倉谷滋グループディレクター、太田欽也研究員らの研究成果です。 ヌタウナギ類は、一見背骨がないように見えることから、祖先的な形態を残した脊椎動物であると考えられることが多く、一般的な脊椎動物学の教科書にもそのように記述されています。一方1900年には、米国の学者がヌタウナギ類の成体に「非常に
Identification of reptilian genes encoding hair keratin-like proteins suggests a new scenario for the evolutionary origin of hair Leopold Eckhart, Luisa Dalla Valle, Karin Jaeger, Claudia Ballaun, Sandra Szabo, Alessia Nardi, Maria Buchberger, Marcela Hermann, Lorenzo Alibardi, and Erwin Tschachler aDepartment of Dermatology, Medical University of Vienna, Vienna 1090, Austria; bDipartimento di Bio
ポイント カメの特異性は胚発生後期に現れ、発生前~中期の基本的発生過程は他の羊膜類と同様 カメは祖先の後期発生プログラムの変更により、甲羅を得たと推測 カメの発生過程から得た進化シナリオは、原始的カメの化石記録とも一致 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、羊膜類※1の中でも甲羅などの独特の骨格形態を持っているカメの形態がどのようにして得られたのか、という謎に挑み、カメの発生後期過程において腹側の体壁が内側に折れ込むことによって骨格の位置関係が変わる様子を観察し、カメの進化を発生学的に明らかにしました。これは、発生・再生科学総合研究センター(竹市雅俊センター長)形態進化研究グループの倉谷滋グループディレクター、長島寛研究員らによる成果です。 カメは、羊膜類の中でも特徴的な形態進化を経てユニークな骨格パターンを作り出しています。カメの甲羅は背側の甲羅(背甲)と腹側の甲羅(腹甲)
生命誌のテーマはいつも動詞で考えています。「愛づる」で始まり「語る」「観る」「関わる」と続き、昨年はすべての始まりである「生る」を考えました。そこで、今年のテーマは「続く」です。生きものは「生る」の連続、つまり個体が生まれることのくり返しで38億年間続いてきました。「生きものが続く」と言ったとき、「遺伝子がつながっている」とされますが、これには具体性がありません。それにも関わらず、遺伝子が絶対で、それで決定されているような受け止め方がなされています。生殖細胞による受精と発生の過程を経て、個体が生まれるという形で性質が受け継がれ、その間に起きたDNAの変化によって、新しい種が生まれ、多様化していくわけです。ここに環境による選択も関わりますが、まずは個体発生プログラムの変化が進化の原動力だと思うのです。ここまでは読者のための説明で、倉谷さんには釈迦に説法、申し訳ありません。発生と進化をつなげた
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