オブジェクトモデリングとデータモデリングはどこが違うのだろう。クラス図やER図といった成果物を比較するだけではわからない本質的な違いが両者にはある。 オブジェクトモデリングは基本的に、対象をシミュレーションするために実施される。たとえばモデリング課題が「ファミリーレストラン」であれば、ファミリーレストランをコンピュータ上で動作させるための準備として、オブジェクトモデルは作られる。 シミュレーションすることにも何らかの目的がある。たとえばそれは「従業員の役割に応じた作業と効率の決定」のためなのかもしれない。そういった意図にしたがって現実が解釈され、モデルに反映される。たとえば客やウェイトレスといった要素が組み込まれつつも、客のモンスター度だのウェイトレスの美人度といった属性が捨象されたりする。ようするにオブジェクト・モデラーは、なんらかの意図にしたがって対象を抽象化しながらも「写生」しようと
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