暴行、強姦、そして殺人...日本でも連日報道されるパキスタンの女性暴行事件。「問題が大きすぎてなんとなく実感がわかない」と考える日本女性は多いでしょう。しかしそこには、過酷な現実と日々戦い続ける女性たちの姿があります。 今回インタビューしたのは、パキスタンで女性の自由と権利を求めて活動する、女性活動家のルクシャンダ・ナズさん。生まれてからずっと差別と命の危険にさらされながら、自分たちの力で少しずつ現状を変えてきた彼女の言葉から、つらい現状を打破していくためのヒントを探ってきました。 ■タテマエだけの女性保護法案 ――ルクシャンダさんが最初に「パキスタンでの女性差別」を意識したのは、何歳くらいのときですか? 何かきっかけはありましたか? ルクシャンダ・ナズさん(以下、ルクシャンダ):最初のきっかけは、私が子どものころ道で遊んだことで、お父さんがとても怒ったことです。兄弟たちは怒られないのに、