東日本大震災による地盤沈下を調べている国土交通省は26日、宮城県の沿岸部で海抜0メートル以下の面積が震災前の3.4倍の56平方キロに広がったことを明らかにした。 国交省によると、震災後に海抜0メートル以下に沈下した地域が広いのは、石巻市北東部の北上川河口周辺や、石巻市と東松島市にまたがる平野部など。このほか沿岸南部の仙台市、名取市、岩沼市、亘理町などにもわたっている。大潮の満潮位(海抜0.7メートル)以下となる「海抜0メートル地帯」は震災前の1.9倍の129平方キロ、過去30年間の最高潮位(海抜1.6メートル)以下の地域も1.4倍の216平方キロにそれぞれ広がった。 こうした地域では高潮や大雨時に冠水する危険性が高まっており、国や県は対策を急いでいる。国交省は岩手県については「データを整理中」、原発を抱える福島県は「未定」としている。【樋岡徹也】