過去数十年にわたり、韓国は多くの子供たちを養子として海外に送ってきた。いま、養子先の国で成長した彼らが、この国の腐敗した養子縁組制度の実態を明らかにしようと、力を合わせている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が取材した。 亡くなったはずの我が子が現れた ミア・リー・ソレンセンはオランダ人の両親から、自分は韓国にいる実親によって養子に出されたと聞かされていた。養子縁組証明書によれば、彼女は1987年に未熟児として生まれたが、両親は医療費を支払えず、我が子が海外で「幸せ」になることを望んだのだという。 しかし2022年、ソレンセンが韓国で実の両親を発見すると、彼らは娘が生きていることを信じられなかった。両親いわく、母親は出産中に気絶してしまい、目が覚めてから診療所のスタッフに、子供は亡くなったと聞かされていた。 韓国は、国際養子縁組によって海外に移住した人が世界一多い国であり、国際養子縁組の総数