エジプトの地中海沿岸都市ロゼッタの沖で21日、密航船が転覆した。AFP通信は、当局者の話として少なくとも51人が死亡したと伝えた。160人以上が救助されたが、約450人が乗船していたとされる。犠牲者はエジプト、エリトリア、スーダン、シリアなどの国籍の人たちだという。検察は乗組員4人を過失致死などの容疑で拘束した。船はイタリアを目指していたとみられる。 シリア内戦などの影響で北アフリカのリビアやエジプトから欧州を目指す移民や難民が急増。密航業者は定員を大幅に上回る人を乗せるケースが多く、遭難が相次いでいる。国際移住機関(IOM)によると、今年に入り9月前半までに地中海で遭難して死亡したのは3200人余に上る。(カイロ=翁長忠雄)