ニッポンの書評 [著]豊崎由美[評者]青木るえか[掲載]週刊朝日2011年5月27日著者:豊崎 由美 出版社:光文社 価格:¥ 777 ■「読まなくていいや」と思ってしまう ネタバレがイヤだ。ネタをバラされるのがイヤなのではなく、ブログとかで、本や芝居の感想を「以下ネタバレ」といって空白行を長く続けるのにはウンザリする。ネタなんかさっさとバラしてくれよと思う。「ネタバレなので結末はご自分でご覧になってください」なんて書かれてあるとパソコンのモニターを叩き割りたくなる。もったいつけないで、冒頭からネタをバラせ! ……と思う者なので、著者の豊崎さんのように、ネタバレに配慮され、かつその本を読みたくてたまらなくなるような、面白さを端的に表現した書評は、もったいつけられてるようで、その本を読む気がしない。本書で批判されている、結末まで全部書いてある『1Q84』の短い書評を読むと「あー、読んでみた