イタリアの銀行預金手数料は欧州連合(EU)内で一番高く、これまで消費者団体が何度も是正を求めてきたが、いっこうに改善される様子はない。 昨年秋も有力銀行の社長がイタリア議会で、高い原因について弁明していたが、「預金獲得経費の高さ」などのほかに「銀行強盗対策費の高さ」を強調したのには驚いた。 事実、イタリアの銀行強盗の件数は2005年が2600件だったのに対し、07年には2900件に上昇している。この件数はEU全体の銀行強盗件数のおよそ半分にもなるといわれる。手っ取り早い金もうけとして銀行を狙う犯罪者が最近、急増したためだという。 昔は銀行強盗はほとんどがプロによるもので、逮捕されて長期の刑を科せられないように綿密な準備を整えてから実行に移すのが普通だったという。 前述の社長は、イタリアの銀行の警備費用はドイツの5倍になると説明していたが、これが銀行手数料の高さにつながるというのでは消費者と