東京電力福島第一原発の汚染水流出問題での中断後に再開された相馬双葉漁業協同組合(福島県相馬市)の試験操業で水揚げされたミズダコ10箱(1箱5キロ・グラム入り)が28日未明、東京都中央区の築地市場に入荷した。 ミズダコは放射性物質検査で安全性を確認してからゆでられ、27日朝に出荷された。築地市場では、中断前も試験操業で水揚げされたタコを取り扱っていた水産卸売会社「東都水産」の売り場に運び込まれ、仲買人2組が色つやや感触、検査書類などを確かめ、他産地並みの価格で買い付けた。 「身が柔らかくて味がある。復興のために力になれれば」と、5箱を買った仲買会社「丸利(まるとし)」の小野塚通さん(62)。東都水産鮮魚部の石原隆之副部長(59)は「福島産は味がいいので、本格操業が始まればもっと入れたい」と話した。タコは都内の鮮魚店などで販売される。