残念ながら今年の秋で放送が終了してしまったが,「世界ウルルン滞在記」(TBS系)という番組をよく見ていた。芸能人が世界各地の見知らぬ家庭に一週間ほどホームステイし,そこで起こるさまざまな出来事を放送するものだ。 その番組で印象に残っているシーンの一つが,アフリカのとある辺境の地に住む部族の集落にホームステイしたときの様子である。最初に訪問したのは今から約2年前。当時,その部族の人たちは文明とは隔絶されたかのような昔ながらの生活を営んでいた。 しかし,今年になって再訪してみると状況は一変していた。従来は“裸族”だった彼らがTシャツ,短パン姿になり,一部の者は文明の利器である“ある物”を手にしていた。携帯電話機である。固定電話回線はもちろん,電気さえいまだに開通していないが,携帯電話機は既に彼らにとって「最も欲しいもの」になっているのだという。 こうした,数年前では考えられなかったような事が世