中国新疆ウイグル自治区ウルムチ市で4日、治安部隊に追われ、逃げる漢族のデモ参加者ら=ロイター新疆ウイグル自治区の地図 【北京=峯村健司】中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区ウルムチ市で3日に起きた漢族住民らによるデモの参加者は数万人に達した。4日も続いたため、武装警察部隊が催涙ガスを使って鎮圧に当たった。地元住民らによると、きっかけは同市内で続発する注射針を使った「連続通り魔事件」をめぐる政府の対応に対する不満で、住民らは公然と地元政府への批判の声を上げた。 言論統制が厳しい中国で、集会やデモで政府批判をすることはきわめて異例。7月の騒乱以降、漢族とウイグル族の間で感情的な対立が深まっていたが、政府や共産党の批判へと発展した。10月1日に建国60周年記念式典を控え、さらに緊張が高まる可能性がある。 当局は3日、大量の治安部隊を動員し鎮圧しようとしたが、数万人のデモ隊は市政府庁舎にまで