オーストラリア西部のウエスタンオーストラリア州最高裁は14日、交通事故で四肢まひになった同州の男性(49)が、看護施設による栄養補給を拒否し、死を迎える権利を認める判断を下した。 施設側が「死を望む患者の意思に従い、腹部の栄養チューブを外すことが違法かどうか」の判断を求めたが同最高裁は「栄養補給をやめても施設は刑事責任を問われない」と判断した。 男性の弁護士によると、男性は04年のサイクリング中の事故がきっかけで四肢まひになった。男性は「強い痛みがあり生き地獄のようだ」と話している。 同最高裁は「今回のケースは安楽死とは異なる」としているが、同国で安楽死を認めるかどうかの議論に火が付く可能性もある。(共同)