平日、休日にかかわらず大通りは観光客や買い物客でごった返す横浜中華街=横浜市中区山下町 横浜中華街に「異変」が起きている。150年前の横浜開港に伴い誕生した華僑の街でここ数年、新華僑の店が続々と開店している。中国産食品離れに加え、不況が続く中、老舗(しにせ)の閉店が相次ぐ世界最大級のチャイナタウンで、「ジャパニーズ・ドリーム」を手にしようと、たくましい生き残り競争が繰り広げられている。 横浜中華街は約500メートル四方の地域に、約250の飲食店が立ち並ぶ。1859年の横浜開港後、来日した華僑たちによって外国人居留地内に作られた。観光客は現在、年間約2千万人に上る。 その街で閉店が目立ち始めたのは3、4年前から。メーンの大通りだけで、約2割の13店が閉店。横浜中華街発展会協同組合理事長の林兼正・萬珍楼社長(67)は「中華街全体ではこの1年で16店が閉めた。こんなことは過去に例がない」と