川原 慎也(船井総合研究所 シニアコンサルタント戦略 コンサルティンググループ グループマネジャー) 【第7回】 2010年02月15日 「いつかはクラウン」 このフレーズを聞いて、懐かしいと思う方もまだまだたくさんいるのではないでしょうか。その時代の消費者の価値観として“クルマ”は自らのステイタスを表すシンボルだったと思います。18歳を過ぎるとほとんどの若者は自動車免許を取得し、社会に出るタイミングで自分の“クルマ”を購入する。まずは、カローラに乗り、収入が増えるにしたがって、マークIIへとランクアップ、いつかはクラウンを所有したい、と多くの日本人は思っていました。 また、バブル絶頂期である1990年頃を思い出してみると、20代男性の趣味のランキング上位には必ず「ドライブ」というワードが入っていたように記憶しています。恐らく当時の若者は、「自分の車を持って彼女とデートする」ことに大きなス