タイ最高裁は8日、昨年の総選挙で買収行為を行ったとして選挙管理委員会に起訴されていたタクシン元首相の側近のヨンユット前下院議長に、有罪判決を下した。これを受け憲法裁は、同氏が所属する最大与党「国民の力党」の関与を判断するが、関与が認められ同党が解散に追い込まれる可能性が極めて高くなった。 判決で最高裁は、ヨンユット氏が昨年10月28日、北部チェンライ県各地域の村長ら11人をバンコクのホテルに呼びつけ、それぞれに2万バーツ(約6万6000円)を支払い同党への集票を依頼したとした。同氏は総選挙時には同党副党首を務めていたが、起訴後の今年4月に辞任を発表していた。(バンコク 菅沢崇)