筋肉を動かす神経が徐々に侵されていく難病の「筋委縮性側索硬化症」の患者が、和歌山市に24時間の介護サービスを求めている訴訟で、和歌山地裁が市に1日約12時間の現行サービスを20時間に増やすよう仮に義務付ける決定を出したことが27日、分かった。 決定は26日付。原告側が訴訟手続きの中で、判決とは別に仮の義務付けを申し立てていた。原告側代理人の長岡健太郎弁護士は「障害者自立支援法に基づく介護に関する仮の義務付け命令は全国で初めてで非常に画期的」としている。 決定理由で高橋善久裁判長は「原告の健康状態や金銭的負担を考えると、日20時間の介護がなければ生命、身体に重大な危険が生じる可能性が大きい」との判断を示した。 ALSは徐々に全身の筋肉が動かなくなる厚生労働省指定の難病。