刑事事件の取り調べ過程をビデオ録画などで可視化することを求める集会が17日、札幌市で開かれ、足利事件で再審開始が決まった菅家利和さん(62)が、冤罪(えんざい)事件を防ぐためにも「(取り調べを)一部ではなく全面的に可視化すべきだ」と強調した。 集会は札幌弁護士会主催。菅家さんは足利事件弁護団の笹森学弁護士との対談形式で講演した。 自ら体験した取り調べについて「(警察官に)怒鳴られ、け飛ばされ、だんだん怖くなった。気が弱いせいもあり『やりました』と話してしまった」と振り返った。 集会後、菅家さんは記者団に「警察は怖いところだった。初めから犯人だと決め付けているから、いくら言っても駄目だった」と述べた。裁判員制度については「間違えるととんでもないことになる。不安な気がする」と話した。