経済産業省は9日、顧客に目的を告げず呉服や宝飾品の展示販売会に勧誘、商品を購入させたなどとして、特定商取引法違反(不実告知など)で、東証1部上場のカタログ通販大手、ベルーナ(埼玉県上尾市)に対し、10日から6カ月間、訪問販売の勧誘、契約など一部業務の停止を命令した。東証1部上場企業への業務停止命令は2例目。 経産省によると、通販を主業務にする同社は平成12年から訪問販売事業を展開。通販で高額商品を購入した顧客の自宅を訪れ、「営業拠点のオープンを記念してイベントを開催するので来てください」などと、商品販売の目的を隠して展示会に誘い、長時間にわたって執拗(しつよう)に購入を持ち掛けた。主に高齢者を誘い、8回にわたって計約1000万円の契約をさせられた60代女性や、判断力が不足した認知症の70代女性が宝飾品などを3回計約60万円分購入したケースもあった。 全国約30カ所の営業所ごとにマニュアルも