兵庫県尼崎市の鉄鋼メーカー「日亜鋼業」(東証、大証1部上場)は17日、自社の偽造手形が32枚見つかったことを明らかにした。額面総額は約9億円で、同社は容疑者不詳のまま有価証券偽造容疑で兵庫県警に刑事告発した。 同社によると、昨年7月に大阪府内の金融業者から「不審な手形が見つかった」と連絡が入り、同11月までに九州など取引実績のない企業約30社からも同様の問い合わせがあった。同社が問題の手形を取り寄せたところ、番号と額面が真正な手形と一致しなかったことなどから偽造されたと判断。昨年10月に県警に告発したという。 同社は資本金107億円、従業員245人で、針金の製造では最大手。