国土交通省と静岡県は14日、戸建て住宅最大手の積水ハウス(大阪市)の浜松支店が、着工前に建築計画を事前審査する建築確認の手続きが済んだように書類を偽造したなどとして、建築士3人に対し、免許取り消しや業務停止の懲戒処分をしたと発表した。同社は、昨年12月にも建築確認を受けずにアパートを建て、建築士2人が処分を受けている。 一連の偽造について、静岡県警は9日に元社員の五十住肇容疑者(50)=懲戒解雇=を有印公文書偽造・同行使容疑で逮捕した。五十住容疑者は戸建てやアパート計10棟について17通の書類を偽造し、このうち3棟は建築確認を受けずに着工していた。県は五十住容疑者の2級建築士の免許を取り消した。 国交省は、五十住容疑者の上司だった浜松支店の1級建築士2人を業務停止7カ月と同3カ月とした。積水ハウスは「社として監督責任を痛感し、二度と起こらないよう徹底する」(広報部)としている。