【ワシントン=古森義久】昨年の米大統領選でオバマ氏を支援した民主党系の低所得層援助団体が不正行為を指摘され、米議会の上下両院本会議で連邦政府資金供与の禁止を決められるという異例の事態が起きた。 下院本会議は17日、「共同社会組織即時改革協会」(ACORN)に対し連邦政府の補助金類を供与することを禁止する法案を345票対75票で可決した。同上院本会議も14日に同趣旨の法案を83対7で可決している。 ACORNはアフリカ系など少数派や低所得層への住宅融資や福祉の推進を主目的として1994年に結成された民間団体。政治的には民主党リベラル派を強力に支援し、少数派の有権者登録を推進して、政府の補助金も多額に得てきた。 昨年の大統領選ではオバマ氏への支持を宣言して、全米で合計130万人の新規有権者を登録させたと発表したが、多数の州で重複登録や死者の登録などの不正が報告されていた。オバマ氏はACORNの