痴漢防止目的で客室内に防犯カメラを全国で初めて導入したJR埼京線で、導入後の今年1〜2月の痴漢摘発件数が前年同時期より6割少ない15件だったことが、警察庁のまとめで分かった。埼京線は昨年、痴漢摘発件数が首都圏のJRでトップだったが、この2カ月間でみると、中央線より少なく、防犯カメラ設置の効果とみられる。 警察庁のまとめでは、JRの首都圏の通勤路線18路線で今年1〜2月、痴漢(強制わいせつ、ひわい行為)容疑により摘発されたのは80件。この間の最多は中央線の17件で、埼京線は2番目の15件だった。 2009年は18路線で736件の痴漢行為があり、埼京線が173件で最多。中央線140件、総武線110件、山手線96件だった。埼京線の被害の多さから、JR東日本は昨年12月、車内に防犯カメラを試行設置。今月5日には、埼京線を走る全40編成で今年中に、被害の多い1号車(大宮側)で4台ずつと設置を拡大