国立病院機構熊本医療センター(熊本市)は13日、救急外来に運ばれた80代の女性患者に誤った血液型の輸血をした後、患者が死亡したと発表した。患者はO型だったが、血液型を判定する際、試験管に過ってAB型である別の患者の血液を入れてしまったのがミスの原因という。病院は家族に説明し、謝罪した。 病院によると、患者は肺水腫で呼吸困難となり、9日午前11時20分ごろ、熊本市内の別の病院から救急車で救急外来に運ばれてきた。 採血時、救急外来には8人の患者がおり、女性患者の後に運ばれてきた男性患者の血液と間違えたらしい。 輸血開始約7分後に気付いて中止したが、400ccのうち35ccがすでに注入され、患者の意識は低下。集中治療室に運ばれたが、11日に多臓器不全で亡くなった。同センターは「もともと重篤な状態ではあったが、ミスで容体悪化の後押しをしてしまった」としている。