事故米をめぐる不正転売問題の原因検証を進めている第三者委員会「有識者会議」(座長・但木敬一前検事総長)で、事故米が食用に流通したことについて、食品衛生法(食衛法)を所管する厚生労働省の責任を問う声が高まっている。もともと農林水産省の責任を検証してきた同会議だが、最近になって委員から「厚労省も不正がないかよく確認すべきだった」という意見が噴出。これに対して厚労省側が反発している。会議は今週、第1次調査報告書をまとめるが、厚労省の責任を盛り込むか注目される。 「厚労省の認識が甘い。『責任がある』とはっきり言う必要がある」 今月20日の有識者会議。報告書案の審議中に、委員の1人がこう主張した。 厚労省は平成19年の輸入検疫で、残留農薬アセタミプリドが基準値を超えた事故米を発見。輸入元の農水省は食用としての購入を中止したため、事故米は非食用として米加工販売会社「三笠フーズ」(大阪市)に販売されたが