ムソリーニの愛人クラレッタ・ペタッチの32年から38年までの日記が収められた本「秘められたムソリーニ」=2010年2月21日午後11時、藤原章生撮影 【ローマ藤原章生】イタリア・ファシズムの指導者、ベニト・ムソリーニ(1883~1945年)の愛人の日記が昨年末、同国で出版された。ムソリーニの反ユダヤ主義はヒトラーへの追従で、本人に強い差別意識はなかったとの通説があるが、日記には極端に血統を重んじる姿勢が記されていた。日本人については知性や勤勉をたたえる一方「猿みたいに何でもまねする」との発言がみられる。 約500ページの本「秘められたムソリーニ」(リッツォリ社)には、一緒に銃殺された愛人クラレッタ・ペタッチ(1912~45年)の32~38年の日記が収められている。 これによると、ムソリーニは38年、ユダヤ人を擁護するローマ法王らについて「卑しい人種を守る連中」などと批判。「不快なユダヤ人を