子供の肥満は親の責任であるとの認識が欧米諸国で広がっている。朝食を欠かさないなど、子供が太りにくい家庭環境を作らなければならないという。だが、親にそれができなかったら? 米国医師会誌(JAMA)に、極端に肥満した子供は行政が家庭に介入し両親から引き離して施設に入れるべきだとの論文が掲載され、議論を呼んだ。 論文は「子供の命を脅かす肥満への行政の介入」のタイトルで、先月(7月)、JAMA電子版に掲載された。執筆したのは、ハーバード公衆衛生大学院のリンゼイ・ムルタさんと、系列のボストン子供病院の医師、デービッド・ルドウィックさんだ。 極端に肥満した子供は米国に約200万人。このうちの一部に2型糖尿病や呼吸器、肝臓疾患などの症状が見られ、この先、命にかかわる恐れがある。子供たちを助けるには、行政が介入し、場合によっては彼らを施設に引き取る必要があるという。12歳で180キロ ルドウィックさんはこ