「300ドル差し上げますので、クレジットカードを解約してください」――。 米アメリカン・エクスプレス(アメックス)が一部の会員に対し、このような内容の案内を送っていることが話題を呼んでいる。 その内容は、今年2月末までに退会の意思表示を行ない、4月末までに残高を支払えば、300ドルのプリペイドカードがもらえるというもの。ちなみに、4月中に残高を支払わなくても口座は解約される。また、退会の意思表示をした段階で貯まったポイントは無効になるため、意思表示する前にポイントを使う必要がある。 「極めて異例」(関係者)というこの事態の背景には、米国の失業者の急増や経済の急速な悪化によってクレジットカードの延滞や貸し倒れが急増していることがある。健全とされる貸倒損失率は4~5%とされるが、最近ではこの指標が2桁に近づきつつある。 米アメックスも例外ではない。これまで同社の貸倒損失率は他社に比べて