中野ブロードウェイが竣工したのが1966年(昭和41年)。そしてその地下1階にある「デイリーチコ」が創業したのもこの年である。 中央線沿線の中野界隈で育った人達は、小学生の頃に「デイリーチコ」のソフトクリーム6段や7段重ねをはじめて食べて感動し、学生時代には定番のデートコースとして「デイリーチコ」を利用してきた。そして、大人になってもオタクの殿堂のブロードウェイにキワモノを求めに足を運び、思い出したように「デイリーチコ」に立ち寄るというわけである。全世代に愛されてきたソフトクリームの最古参店であり、あこがれの聖地である。「ひらまよさん」こと、作家の平松洋子さんもたまにカオスの地下商店街に顔を出し、「デイリーチコ」を定点観察しに行くそうである。 ところで、筆者は大衆そばの研究を長年してきたのだが、「デイリーチコ」でうどんそばが食べられることを不覚にも最近まで気が付いていなかった。