「アテンザ」はセダン、5ドアハッチバック、ステーションワゴンという、1車種で3つのボディ形態をもつ。それだけマツダにとって重要なクルマなのである(画像クリックで拡大) 「『アテンザ』は今日のマツダの回復と、成長の礎となったクルマです」。2008年1月29日の発表会冒頭のあいさつで、マツダの井巻久一社長は万感を込めて語った。初代アテンザが登場したのは、2002年5月。バブル時代の過剰投資や多品種・多販売チャンネル化の失敗などにより、経営の危機に瀕していたマツダは、アテンザ登場までの約1年半、新車を市場に導入できないという、自動車メーカーとしてはつらく苦しい時期を過ごしてきた。 その間、「マツダブランドはどうあるべきか」とコンセプトを問い直し、次世代商品の第一弾として開発したのが初代アテンザだった。海外では「マツダ6」という名前で投入され、全世界で131万台を越す台数を生産。国内では約10万台