精神疾患でときに手がつけられなくなる43歳の長女の面倒を見ていた老夫婦。極限状況まで追い詰められた末、「一家心中しかない」と決意し、長女の顔面にハンマーを振り下ろし、ベルトで首を絞める―という悲劇が起こった かわいそうだが、先に逝(ゆ)け-。87歳の父親は自ら手にかけた43歳の娘にあて、こんな手紙をしたためた。70歳の母親は娘の顔に付いた血をふき取り、遺体と添い寝をした。2人も死に場所を求めてさまよったが結局、死にきれなかった。精神疾患の長女を殺害したとして、殺人罪に問われた老夫婦。7月に開かれた大阪地裁の裁判員裁判で、極限状態まで追い詰められた救いのない日々を生々しく語った。 「お母さん助けて!」平成27年11月18日早朝。長女はまだ1階の和室で、寝息をたてていた。それを確認した母親は、2階で待つ父親に「よう寝てるよ」と告げた。 父親は和室に向かった。母親は声を潜めて、事が終わるのを待っ
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