初代ガンダムを緻密に捉え直し、発行部数が累計1千万部を突破した漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。このたび10年にわたる連載を終えた漫画家、安彦良和(やすひこ・よしかず)さんが「定番を打ち破って描いた人間模様がリアルだった」とあらためてガンダムの魅力を語った。 アニメ以前の時代を描いたオリジナルストーリーが「ORIGIN」の特徴。「奇跡的によくできている」と高く評価する富野由悠季(とみの・よしゆき)総監督の原作を「変えるのではなくて、分かりやすく描き加えた」。 描き始めてから「ガンダムは(主人公の宿敵)シャアという人間の復讐(ふくしゅう)の物語だと気付いた」という。過去を描くことでキャラクターをよりリアルに近づけ、シャアの復讐劇を描ききった安彦さんは「やっとシャアを理解したという気はしてますね」と満足そうな顔を見せた。「機動戦士ガンダムUC」「テレビ放映なし」でも大ヒット