松浦氏は5歳までレバノンの首都・ベイルートとロンドンで育ち、小中高は日本、18歳から22歳までフランス在住。映画の輸入会社の宣伝を経て、字幕翻訳家となる。主な担当作品は『ロスト・イン・トランスレーション』、『ドッグヴィル』、『インファナル・アフェア』、『アメリカン・スナイパー』、『ゴーン・ガール』、『キャロル』など。 同作を「訳しやすい映画」と話した松浦氏は「せりふが簡単、難しいではなくて、優れた映画は止まらないんです。どんどん次にせりふが生まれてきて、英語のせりふも先に物語が進んでいく」と説明。「翻訳をしていて、何て言いたいんだろう、また同じせりふが出てきたから違う言い方をしないといけないとか、悩まないですむんです。それが優れた映画の1番の特徴」と力を込めた。 「どんなに中身が簡単で、これだったら普通の映画の半分くらいだろうなっていうせりふの作品でも、進まなくなってしまうことがある。アク