●連続ドラマを、一気観するのではなく、一話ごとに観ることの意味は、中途半端なところで切られて、一週間の間宙ぶらりんの状態に置かれるということだ。つまり、一週間という咀嚼する時間が与えられる。これは貴重なことだ。 連続ドラマの各話の感想を、先の展開が見えないままその都度書くという理由は、続きを観てしまったら「先の展開を知らない」という状態にはもどれないから。知らなかった時の状態を思い出すことは難しい。先の展開を観てしまったら、展開を知らない時点での感想を書くことは二度とできなくなる。 『大豆田とわ子と三人の元夫』というドラマは、そのようなことの意味を改めて考えさせられるというか、味わわせられる。視聴者を戸惑わせる展開をみせ、それにかんする説明も、衝撃を受け止める時間すら与えず、ポンと一年後へ飛ぶ。飛んだかと思うと、「一年飛ばしますよ」という情報だけ与えられて、今週終わりでスパッと切られ、つづ