ガードナー賞受賞の喜びを笑顔で語る遠藤章・東京農工大特別栄誉教授=東京都小金井市で2017年3月30日午後1時50分ごろ、阿部周一撮影 医学分野で重要な発見をした科学者をたたえるカナダのガードナー賞に選ばれた遠藤章・東京農工大特別栄誉教授(83)が30日、東京都小金井市の同大で記者会見し、「びっくりした。大変光栄」と喜びを語った。一方で「好きな研究を自分のペースでできない時代。若い研究者はかわいそう」と、日本の研究環境を憂えた。 遠藤さんによると、米国と英国、カナダの研究者計5人がガードナー財団に遠藤さんの受賞を推薦し、1月18日に同財団から自宅に電話で受賞決定の連絡があったという。 遠藤さんは製薬会社「三共」(現・第一三共)の研究員時代、6000種類のカビやキノコの培養液から、体内でのコレステロール合成を阻害する物質を探し続け、1973年、青カビから「コンパクチン」を発見。世界で毎日30