酸素ボンベにつながれた状態で退院したのは7月8日。体重は11キロほど落ち、仕事に復帰するまでには4〜6週間の安静と呼吸療法が必要だと警告された。もっと長くなるかもしれないとマカヴォイさんは不安を口にする。 「デルタ株で誰もが等しく重症化する可能性が高まった」。そう話すのは、ラスベガスにある大学病院で集中治療室の責任者を務めているアンジー・ホンズバーグ医師だ。 患者はこれまで、1〜2週間ほど自宅療養した後に入院するのが普通だった。入院する場合もたいていは、まず通常の病棟で治療を受け、そのうちに挿管や集中治療が必要になるという経過をたどった。 ところが今では、若い患者がマカヴォイさんのように一気に重症化するようになっている。「デルタ株は従来株とはどこか違った動きをしているのではないか」とホンズバーグ氏は言う。 「重症化リスクは高まっていない」との指摘も ミズーリ州スプリングフィールドにある50