僕が「日本政府代表」? 防衛省の統合幕僚学校で陸海空の精鋭たちを教え始めて10年以上経つ。 我が国が専守防衛に加え世界平和に資するため。そのための知識を貪欲に吸収しようと微動だにしない彼らの真摯な視線が、我が国の防衛政策や自衛隊のことを発言するたびに、いつも僕の脳裏をかすめる。 それがあって、ここで認めることを世間に発表することに、ずっと躊躇いがあった。 僕は、2018年12月にソウルに呼ばれた。韓国政府が国連平和維持活動(以下PKO)のハイレベルの実務者会議を主催するというのだ。 前国連事務総長をはじめ、すでに数々のPKOミッションのトップである国連事務総長特別代表、そしてPKO部隊の最高司令官のポストを獲得している韓国。部隊そのものや司令部要員の派遣実績でも、すでに日本を完全に上回る、名実ともにPKOのリード国である。 ニューヨークの国連本部には、PKO局(Department of