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ブックマーク / honz.jp (16)

  • 『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』膨大な弱いつながりを見つめ直し人間らしく生きる哲学 - HONZ

    我々はSNSやソーシャルゲームに備わる巧妙で強い依存性のある仕掛けに心を絡め取られている――というのは、評者が先月レビューしたアダム・オルター『僕らはそれに抵抗できない』(ダイヤモンド社)の主張である。記事への反応を見るに、こうしたテクノロジーの利用法にモヤモヤしている方は大勢いるんだなあ……と思わずにはいられなかった。 さて書『デジタル・ミニマリスト』は、上述のアダム・オルターの研究等を踏まえ、フェイスブックやツイッターといったデジタルテクノロジーから距離を置くメソッドを紹介し、孤独に思惟思索をしたり趣味に耽溺したりする時間をつくって人間らしく生きようと提起する一冊である。デジタル・ミニマリズムとは以下のように定義される。 自分が重きを置いていることがらにプラスになるか否かを基準に厳選した一握りのツールの最適化を図り、オンラインで費やす時間をそれだけに集中して、ほかのものは惜しまず手放

    『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』膨大な弱いつながりを見つめ直し人間らしく生きる哲学 - HONZ
  • 『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う? - HONZ

    似て非なる言葉というのは、世の中に数多く存在する。だが、どこが似ていて、どこが違うかを正確に説明するとなれば、言葉の定義をきちんと理解していることが必要だ。 とはいっても諸説あるのが、言葉の由来。それらのルーツを吟味しながら現場へと足を運び、さらには言葉の違いの決定的瞬間を写真に収める。そんなチャレンジに果敢に挑んだのが、書『似ていることば』である。 2枚の並べた写真を見比べることで違いに気付き、めくった次頁の説明によって言葉で理解する。この発見と理解という二つの欲求を、一度に満たせる編集の妙。さらに似ていることばのチョイスも、「知っているようで、知らない」ものばかり。全38組の言葉の中から、そのいくつかを紹介してみたい。 ◆「足」と「脚」は何が違うのか?

    『似ていることば』 - 「林」と「森」はどう違う? - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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  • いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ

    5億4千万年前のカンブリア爆発以来、地球上には『捕者』がはびこっている。ある意味では我々人類が地球上最強の捕者なのであるが、そのことは棚上げにして、捕者というと、どう猛で恐ろしいいうイメージを抱きがちだ。 捕者のいない世界というのを考えてみてほしい。なんとなく、平穏でのどか、緑ゆたかで桃源郷のような景色が思い浮かばないだろうか。『捕者なき世界』を読むと、そのような甘っちょろい直感的想像は木っ端みじんに打ち砕かれる。 1741年、遭難したロシア船ピョートル号に乗っていたベーリングに見つかるまで、ラッコはアリューシャン列島界隈でうようよ泳いでいた。肉は固くてべられたものではないが、寒い海に住むラッコの毛皮は保温能力が高い。毛皮商人がほうっておくわけがない。人間の恐ろしさを知らなかったラッコは、おもしろいように狩られていった。 乱獲がたたり、捕獲すら難しい状況となった1911年、よう

    いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ
  • 『慶應小論文で鍛えるロジカルシンキング』-編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ

    こんな入試問題があることを知っていますか? このは、小論文試験の中でも最難関とされる慶應大学の経済学部・商学部の入試問題をベースに、ビジネスパーソンに必要な経済学的思考とロジカルシンキングを身に付けようというものです。実は、慶應大学の入試科目には「国語(現代文、古文、漢文)」はなく、多くの受験生は小論文入試を受けています。 小論文試験というのは、簡単にいうと現代文よりも長い課題文を読み、問われた内容について100字~800字で解答するというものです。 たとえば、2008年の経済学部入試問題では、ユニークな展示で有名な北海道の旭山動物園の取り組みを紹介した課題文と、以下のような設問が出題されました。 ある市には動物園がまだありません。そこで市立動物園を新設することを検討しています。あなたがこの市の職員だとして、市立動物園開設について市民が賛成してくれるように訴える文章を書くことになりました

    『慶應小論文で鍛えるロジカルシンキング』-編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ
  • 『テクニウム』 - 利己的なテクノロジー - HONZ

    もしも地団駄というものが踏めるものであるのなら、この一冊を読みながら踏んでみたいと思う。 原題は『What Technology Wants』=テクノロジーの望むもの。テクノロジーの歩みを『種の起源』のように捉え直すという束ね方に独創性があり、これまでに見聞きしてきた様々な知識が一の線でつながるようなダイナミズムに満ち溢れている内容だ。おかげで、を呼ぶような深みにはまってしまい、関連書籍から逃れられなくなってしまったほか、一体、これまで自分はその手のの何を読んでいたのだろうかとショックを受け、何もかもを一から学び直したい気持ちになった。 一口にテクノロジーと言っても、書で取り扱う対象は非常に幅広い。Facebook、Googleといった昨今のネット上のものから、電信・電話、言語や法律、石器、火の使用といった太古のものまで。日頃、その存在を意識しないほど浸透しきったものであればあ

    『テクニウム』 - 利己的なテクノロジー - HONZ
  • 『愛を科学で測った男』 愛情と孤独のあいだ - HONZ

    書は、サルによる実験を通じて「愛情」の研究を行ったハリー・ハーロウ教授の伝記である。 著者は、「霊長類を動物実験として用いることについての倫理問題」を論じた連載でピュリッツアー賞を受賞し、当初はハーロウ教授が行った実験について批判的であった人だ。しかし、その後、「育児放棄」の破壊的な影響について連載した際に考え直す。 結局のところ、これはハリー・ハーロウの業績だわ。 書の表紙は、有名な「代理母」研究におけえる写真だ。布が貼られた人形を“母親”だと思い、しがみついている赤ちゃんサルは、あまりに印象的で切ない。実際には、単なる「布おむつ」であっても同じ結果が得られる実験だった。しかし、ハーロウ教授は、頭と顔が必要だと言った。人にとってなにかリアルな物を付加し、愛情について考えて欲しかったのだ。 今となっては信じられない話だが、1950年代当時は、母親と子どもは「授乳のみで結びついた関係」で

    『愛を科学で測った男』 愛情と孤独のあいだ - HONZ
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...

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    open_your_eyes
    open_your_eyes 2014/05/25
    挿絵が魅力的です、昔のボッコちゃん「星新一」文庫本の挿絵や表紙を思い出す。
  • 挑め!世紀の難問『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』 - HONZ

    学問においていちばん大事なのは、問題をどう解くかではない。どのような問題を設定するかである【アルキメデス】。 アルキメデスが言ったというのはウソだけど、どういう問いかけをするかが重要というのはホントである。このが問いかけるのは、ドーナツを穴だけ残してべることができるか、という哲学的命題だ。この、まったくどうでもいい問題を聞いておもしろがれるかどうか、で、人類を二分することができる。 この人類にとっての超難問に対して、大阪大学の教員たちが堂々と名乗りをあげた。13名それぞれが専門を武器に立ち向かう真の学際的アプローチだ。なかには、その論考のどこがこの問題に関係しとんねん、と言いたくなるのもないわけではないが、そういった牽強付会というのも学者につきものの性癖なので、がまんしてあげましょう。 そこは気にせず、いくつかのすぐれた論考を紹介しよう。まずは数学者。数学者の思考はやはり違う。 “そも

    挑め!世紀の難問『ドーナツを穴だけ残して食べる方法』 - HONZ
  • 『第五の権力 Googleには見えている未来』 - 拡張現実型の未来予測 - HONZ

    この地球上で、国家のリーダーとしての視点から”今”を語れる人というのは195人ーーすなわち世界の国の数と等しいだけの人数が、少なくとも存在する。それでも、その言説の多くは現実空間のものに限定されてしまうであろう。 これを仮想空間に置き換えて考えてみると、どうなるだろうか。国家規模の広い視点から”今”を語れる人というのは、世界に数人しか存在しないのかもしれない。いわゆるAppleGoogle、Facebook、Amazonといった超国籍企業のトップたちである。 その中の一つ、Google社のCEOを長らく務め、現在会長の座に収まっているのが、書の著者の一人、エリック・シュミットである。まるでSFの題材のような世界を、現実的なビジネスと捉えて分け入っていくGoogle社。その会長が予測する未来となると、否が応でも期待は高まる。 未来予測である以上、どのような歴史観に立脚しているのかというこ

    『第五の権力 Googleには見えている未来』 - 拡張現実型の未来予測 - HONZ
  • 『ナチュラル・ファッション』自然を纏うアートな人々 - HONZ

    華道草月流をご存知だろうか。華道といえば、15世紀京都六角堂の僧侶池坊専慶を祖とする池坊(いけのぼう)が一般に有名だが、草月流は20世紀に入って勅使河原蒼風によって創設された新しい華道である。勅使河原蒼風は「花のピカソ」とも呼ばれ、サルバドール・ダリなどとも親交があった。拠地は赤坂の草月会館だが、設計は丹下健三、石庭はイサム・ノグチの作品だ。草月流は自由にして前衛的。池坊は床の間や茶道のイメージなのだが、草月流はホテルのロビーを飾る巨大フラワーアートのそれだ。 個性を尊重し、「型」にとらわれることなく自由な表現を求める草月のいけばなは、ご家庭で楽しむことはもちろん、ウインドーディスプレーや舞台美術など、あらゆる空間に美と安らぎをもたらしています。 とは草月流のホームページにある説明だ。前置きが長くなった。書はその自由にして前衛的な草月流をエチオピアで実践している少数民族の写真集だ。もち

    『ナチュラル・ファッション』自然を纏うアートな人々 - HONZ
    open_your_eyes
    open_your_eyes 2014/01/22
    ナチュラル・ファッション 自然を纏うアフリカ民族写真集!素晴しい、何者にも囚われていない自由な発想力でかつ洗練されている。
  • 『そして最後にヒトが残った』 - ネアンデルタール人の憂鬱 - HONZ

    最も強い者が生き残るのではない。最も賢い者が残るのでもない。 唯一生き残るのは変化する者である。 ビジネスの現場において、これまで何度この言葉を聞かされたことだろうか。人類の生存戦略を簡潔に表したこの言葉は、言わば企業の生き残りをかけて戦う姿勢を鼓舞するワードとして、数多の局面で使われてきた。 この言葉は裏を返せば、滅んだもの達は変化に適応できなかったと言う意味を含んでいる。だが、果たして当にそうなのだろうか。既に姿を消したヒト集団は愚鈍な野蛮人に過ぎず、現生人類こそが優れていたから生き残れたのか。これを書では、現生人類とも接点の多かったネアンデルタール人に注目することで、真相を探っていく。 猿人→原人→旧人→新人→現生人類へ。教科書などでよく見かけるシンプルにまとめあげた図式には、多くの誤解を生み出す要素もはらむ。生命が歩んできた道筋は遺伝的・文化的情報の蓄積と消失によって形づくられ

    『そして最後にヒトが残った』 - ネアンデルタール人の憂鬱 - HONZ
    open_your_eyes
    open_your_eyes 2013/11/21
    “本書の着眼は、努力というものをどのように捕らえるべきかという観点において実に示唆に富む。生死をかけた極限に追い込まれれば、人は自ずと適応する。それが吉とでるか、凶とでるかは、運次第。 すなわち、変化
  • 『人体探求の歴史』スーパー人体エッセイ!(永久保存版) - HONZ

    人体を目、耳、心臓、骨、消化管、血液など15のパーツにわけ、それぞれについてじっくりと語ったである。全320ページにわたって「とても 美しい」のような、装飾的な副詞や形容詞がほとんど使われていない稀有なでもある。一文一語たりとも無駄はなく、したがって重複もないので、逐語的に理解しながら読み進める必要がある。結果的に収容されている薀蓄は膨大だが、文体は簡明にして明晰、超長編のスーパー人体エッセイとして楽しむことができるはずだ。 第1章は眼。日語では生物学的な意味がない場合は「目」、ある場合は「眼」という漢字を使う、という前振りから、芽や亀など同じ「メ」音を含む漢字の成り立ち、「跡目を継ぐ」などさまざまな慣用句、自衛隊における「注目」という号令と英語での「Eye Front!」という号令の類似性、光明皇后の眼病全快を祈念して建てた新薬師寺の話など、文学系のかと思わせるようなところから壮

    『人体探求の歴史』スーパー人体エッセイ!(永久保存版) - HONZ
  • 7月のこれから売る本-丸の内の某書店 田中大輔 - HONZ

    梅雨も明けて、日差しの眩しい季節がやって来ました。書店業界の夏といえば、文庫のフェアの季節です。新潮文庫の100冊や、ナツイチ、発見!角川文庫など、各出版社がやっている文庫のフェアが書店を彩ります。ノベルティグッズも充実していて、書店もなんだか華やかな雰囲気になりますよね。 昨年からは出版・書店業界の有志の人がはじめた文庫のフェア、ナツヨムというのを開催している書店もあります。近頃はこのような書店員達が独自にはじめたフェアや賞、フリーペーパーが盛んです。そんな中、わたしを含め、このコーナーを執筆しているメンバーの数名が参加しているフリーペーパーがあるので紹介します。 『晴読雨読(はれどく)』は全国の書店員が集まって、当に好きなをおすすめする書店横断フリーペーパーです。 このフリーペーパーは季刊で、現在2号まで発行されています。2号のテーマは「うれしはずかしはじめての○○」ということで、

    7月のこれから売る本-丸の内の某書店 田中大輔 - HONZ
  • 『アダプト思考』 新刊超速レビュー - HONZ

    著者は英国Financial Times紙でUndercover Economistという人気コラムを担当している経済記者だ。このコラムと同名の書籍は邦訳され『まっとうな経済学』として2006年に発売されている。当時はスティーヴン・レヴィットの『ヤバい経済学』が世界的に売れていたため、日の出版社はそれにあやかった邦題をつけて2匹目のドジョウを狙ったのだが、あざとすぎて一部の読者に呆れられた。それに懲りて書は原題の『Adapt』を『アダプト思考』とまっとうに邦訳したのかもしれないが、今度は内容が判りにくくなってしまった。『適応戦略』などのほうが良かったかもしれない。映画も邦題付けは難しい。 ところで書の主張はボクが以前から主張してきたことと一致する。ボクの場合はヘタに目標なんか持たず、朝令暮改で、好きなことを、今すぐ躊躇せずにやって、失敗したら逃げろ!なのだが、書では企業にはもは

    『アダプト思考』 新刊超速レビュー - HONZ
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