このレビューは、11月4日の文学フリマで販売される『Genkai vol.3』の「伊藤計画を読むためのn冊」番外編である。本レビューで言及されているトークイベントの様子も『Genkai』に収録されている。 青山ブックセンターで行われたトークイベント『二十代評論家VS大森望 ぼくたちのかんがえた伊藤計劃以後』において伊藤計劃以後の作品の特徴として身体性の拡張というものが挙げられていました。作品例としては著・野粼まど『know』が挙げられています。 know (ハヤカワ文庫JA) 作者: 野崎まど,シライシユウコ出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/07/24メディア: 文庫この商品を含むブログ (46件) を見る 『know』は頭のなかに電子葉と呼ばれる人造のコンピューターがあり、そこから情報を汲み取ることにより、「知る」ということが曖昧になっている世界の物語です。電子葉による身体