産業に大きな変革をもたらすのは何時の時代でも技術革新である。経営手法、マーケティング手法の改革は、勿論一つのビジネスを大きく伸ばしたり、各企業の市場シェアを大きく変えたりはするが、産業構造を変えるところまでには行かない。だから、国にとっても各企業にとっても、技術の流れを先読みして、正しいタイミングで大きな投資をする事が欠かせない。 産業界では、常に成長する企業があり、また徐々に衰退していく企業があるが、その差を分けているのは、多くの場合「技術革新の大きな流れに乗れているかどうか」である様に思う。もしも技術革新の流れに乗る事を阻害しているような「組織運営」の実態があるとすれば、それはどういうものなのか? 私の見たところでは、意外にも「技術音痴の文系の経営者」ではなく、「権威主義的で独りよがりな技術部門のトップ」の存在に、より多くの問題があるような気がする。今回は、先回の記事に続き、この辺の「