「文章が下手な人は、そもそも文章を読めない」という指摘がある*1。 ひとまとまりの長い文章を読む習慣がないから。文脈を読み取る力に欠けているから。読めても自分なりに曲解してしまうから。──だから、文章を読むことができない。 そのように「読めない」人の文章が拙く感じられるのも、当然といえば当然なのかもしれない。だって、他人の文章を「読めない」人が、自分の文章を「読める」はずもないのだから。自分ではいくら「書けた!」と思っても、文中の問題に気がつけない。「読めない」がゆえに客観的に文章を見直すことができず、間違いや煩雑な箇所を修正できない。結果、第三者が読んだときに拙く感じられてしまうのだ。 だからこそ、「読解力」は大切。 文章を読み、その内容を理解する力がなければ、人に伝わる文章などそもそも書きようがないのだ。文章力や語彙力よりも重要な、読み書きの大前提となる基礎──それがこの、「読解力」だ