東京・銀座の百貨店業界が様変わりしつつある。 銀座最古の松坂屋銀座店は30日に閉店し、2016年8月にはオフィスなども入る約15万平方メートルの複合ビルとして生まれ変わる。17年度には銀座で最大規模の商業施設が開業する。銀座では三越、松屋、プランタン銀座も増床や改装を進めている。全国有数の買い物激戦区では、顧客層に合わせた戦略が欠かせなくなっている。 開店から88年余りたつ松坂屋銀座店は関東大震災の翌年の1924年に開業した。バブル最盛期の1990年度の売上高は540億円に達したが、その後は百貨店としての独自性を打ち出せないまま三越、松屋、プランタン銀座に対して劣勢に立たされていた。銀座の一等地にあるものの、売り場面積が2・3万平方メートルと手狭なことも苦戦を招いた。 銀座でもユニクロや「ヘネス・アンド・マウリッツ」(H&M)といったファストファッションの出店が相次いでいる。若者の百貨店離